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相続終活のリアル

【相続終活のリアル】#6遺産分割協議トラブル事例ケース2

  • 投稿:2024年03月05日
  • 更新:2024年05月29日

相続専門の司法書士廣木涼です。

今回は前回に引き続き、配偶者が再婚の場合に考えられる問題についてお話ししていきます。

この記事を書いた人

廣木 涼

司法書士・行政書士事務所アベリア代表
一般社団法人相続終活テラス代表理事

相続のことを知らずに後悔する人を減らし、一人ひとりのご家族の想いや歴史を大切にした相続のサポートを目指している。

目次

遺産分割協議の事例2

前回の記事はこちら

例えば、夫が再婚で前妻との間に子どもがいて、現在の妻は初婚、現在の妻との間に子どもがいない場合、夫の相続が発生すると、相続人は現在の妻と前妻の子どもになります。

もっとも、現在の妻が前妻の子どもと同居する等、関係が良好であれば、問題ありませんが、前妻が子どもを引き取っていて、前妻の子どもとやり取りがないような場合、前回お話ししたように連絡を取り合って遺産分割協議を行う必要があります。

相続財産のうち一般家庭で大部分を占める財産として自宅不動産があります。ただ、同居していない、やり取りもしたことがない前妻の子どもと自宅不動産を共有にすることは現実的ではありません。そのため、事前の準備が大切なことは前回お話ししたとおりです。

また、このような家族構成の場合で、妻が生命保険を契約していて、その受取人を夫にしており、夫が先に亡くなっているにも関わらず受取人を夫から変えていないこともあります。その場合、妻が亡くなったときの保険金は受取人である夫の相続人、妻が会ったこともなければ、血の繋がりもない夫の前妻の子どもに渡ってしまうことになります。前妻の子どもに対する現在の妻の感情は人それぞれだと思いますが、自身に子どもがいないために、見ず知らずの前妻の子どもへお金が渡ってしまうことを避けたいのであれば、生命保険の受取人を妻の兄弟姉妹に変えるなどは一つの方法です。

保険は、法律上は相続財産とは別扱いになっていて、受取人を指定しておけば、受取人の固有財産、受取人自身の財産という扱いになります。そのため、受取人に保険金が必ず渡せるというのが保険の良いところです。

基本的には、子どもも親もいなければ、相続人は配偶者と兄弟姉妹になり、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1を相続します。その割合を原則として、配偶者と亡くなった方の兄弟姉妹が財産をどう分けるか話合い(遺産分割協議)をします。

前述した通り、保険は受取人の固有財産になり、遺産分割協議の範疇から外れるので、受取人を兄弟姉妹にしていれば、話合いをせずにそのまま兄弟姉妹が受け取ることができます。

例えば、妻が先に亡くなり、その後、夫が亡くなった場合は、夫が妻から相続した財産は前妻の子どもに渡ることとなります。前妻の子どもと妻は血が繋がっていないとはいえ、夫にとっては大切な子どもなので、夫としては子どもに何かは遺したいと考えることも往々にしてあると思います。そのため、妻としては、自身の財産をどうしたいのか、将来的には夫に渡した財産が前妻の子どもに渡る可能性も念頭に置いて、自宅や金融資産など、夫に渡すものをどうするか決めておく必要があります。

一方で、夫が先に亡くなった場合、妻と前妻の子どもとで財産の分け方について話合いをしなければなりません。もし、財産が夫婦で住んでいた自宅だけというようなことになると、前妻の子どもには相続する権利が2分の1あるので、妻が自宅を相続すると前妻の子どもに2分の1相当の現金を渡す必要が生じます。

もっとも、不動産は高額ですので、それだけの現金を用意するのは難しいことがほとんどではないでしょうか。この場合、早い段階から夫の意向を明らかにしてもらい、妻自身の意向も伝え、財産の行き先というのをしっかり把握して、前もって話し合いを進め、対策を取っておくことが大切です。

こういった情報発信を通して、どういうときに気を付けた方がいいかということを皆さまに知ってもらって、ご家族が困らないように対策をするきっかけになってもらえればいいなと思っています。

廣木

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