顧客概要
- 相談者:K様(80代・女性)
- 地域:東京都世田谷区
- 家族構成:長男(50代・不仲)・二男(50代)
- 相談内容:長男から「家を売って金を渡してほしい」と言われているが、自宅を二男に継がせたい
ご依頼の経緯
C様は、長年暮らしてきた東京都世田谷区の自宅に住み続けたいと考えていました。しかし、ご自身が亡くなった後の相続だけでなく、生前から長男が「家を売ってほしい」「自分の取り分を先にもらいたい」と主張してくることに大きな不安を抱えていました。
「このままだと、長男に強く言われて家を売ることになってしまうのではないか…」
特に、最近は都内の不動産価格が上昇していることもあり、長男は「今売れば高く売れる」と繰り返し主張し、C様に売却を迫ってきていました。C様としては、自宅を二男に残したいという気持ちが強かったものの、長男の圧力に耐え続けるのも精神的な負担になっていました。
「どうしたら家を売らずに済み、長男からの要求を防げるのか…」
そこで、無料相談会を見つけてご来所くださいました。
家族信託設計のポイントと工夫した点
当事務所では、C様のご意向をしっかりとお伺いしたうえで、家族信託を活用することをご提案しました。
1. 家族信託で「売却の防止」と「管理の安定化」
- C様が元気なうちは、ご自身が自宅に住み続けられるようにする。
- もし認知症になった場合でも、二男がスムーズに財産管理できるようにする。
- C様の存命中および死後を通じて、「家の売却ができない」仕組みを作る。
この仕組みにより、長男が「家を売ってお金を渡せ」と迫ってきても、C様の意思だけでは売却できないようにしました。
2. 長男の要求を法的にブロックする仕組み
家族信託契約をすると、名義人が受託者の二男様になるのでC様の意思決定だけで売却できなくなります。
また、
✅売却するには信託監督人の同意が必要
✅信託監督人に弁護士の先生をお願いする
✅ 家族信託の目的として「売却をせずに不動産を守ること」を明記
こうした条項を設けることで、長男がいくら要求しても売却できない法的な仕組みを作りました。
3. 遺留分対策として遺言書を作成
長男にも最低限の遺留分請求権があるため、弁護士と連携しながら、遺言書で一定の金銭を遺留分として用意することにしました。こうすることで、長男が「売らないなら遺留分をよこせ」と主張しても、適切に対応できるようにしました。
4. 精神的な負担の軽減
長男からの執拗な要求に対して、C様ご自身が「売らなければならないのでは…」と悩むことがないよう、「家族信託契約があるから売れない」という明確な理由を持てるようにしました。
結果
C様は、家族信託と遺言書を組み合わせたことで、以下のような安心を得ることができました。
✅ 自宅に住み続けられる安心感:信託契約により、認知症になっても二男が財産管理を担える仕組みを構築。
✅ 長男による売却要求の防止:「家族信託」によって長男が何を言ってもC様だけでは売却できない法的な仕組みを整備。
✅ 将来的な相続トラブルの回避:二男への自宅承継を確実にしつつ、長男には遺留分相当の財産を確保。
✅ 精神的な安心感:「もう売却のことで悩まなくていい」と安堵。
「これで、長男に売れと言われても、私だけでは売ることができないと説明できます」と、C様は大変安堵されていました。
お客様の声
「長年住んできた自宅を守れる方法が見つかって本当に安心しました。長男が“家を売れ”と何度も言ってきていて、どうしようかと悩んでいましたが、もう断る理由ができました。先生に相談してよかったです。」
相続や財産管理の問題は、家族間の関係性によって非常に複雑になることがあります。特に、財産をめぐるトラブルは生前から発生するケースも少なくありません。
東京都世田谷区で家族信託をご検討の方は、ぜひ当事務所の無料相談をご利用ください。あなたの大切な財産を守るための最適なプランをご提案いたします。