遺言書の事例一覧
90代で子どもがいないご夫婦からのご相談。法定相続人となる甥や姪も高齢のため、老後の財産管理や亡くなった後の手続きを親族に頼ることが難しい状況でした。過去の経験から「将来、空き家で近所に迷惑をかけたくない」という強いご希望を受け、認知症に備える任意後見、入院・入所時の身元保証、亡くなった後の死後事務委任、そして不動産を売却して現金で分配する遺言書(精算型遺贈)を組み合わせてご提案。ご健在のうちから亡くなった後までのあらゆる手続きを、親族に負担をかけることなく完結できるよう整理した事例です。
70代の自営業ご夫婦からのご相談。不動産収入などはあるものの、「子どもたちを援助しつつ、自分たちの老後資金は足りるのか」という漠然とした不安をお持ちでした。まずはライフプランを作成して将来の収支を見える化し、ご夫婦の生活費確保を最優先とする方針をご家族で共有。その上で、現状に合っていなかった生命保険を保障と運用の目的に分けて見直し、最終的には残された配偶者の生活を守り、子どもたちが手続きで迷わないように遺言書を作成して将来の方向性を整理した事例です。
先祖代々の土地を含む複数の不動産を所有する80代の地主様からのご相談。当初は相続対策ではなく、「高齢になったため、今後の不産管理を家族に任せる体制を作りたい」という日々の財産管理がテーマでした。そこから「家族信託の導入を検討しましたが、信託の設計上「信託終了後に誰が財産を取得するか(帰属権利者)」を決める必要があること、また「信託しない財産(預貯金など)はどう扱うか」という課題が浮上しました。結果として、家族信託で不動産の管理体制を整えるのと同時に、遺言書を併用して承継全体の方向性を補完する形に整理した事例です。
75歳の母親からのご相談。同居する長男に自宅(3,000万円)を相続させたいものの、遠方に住む二男へ渡す現預金が少なく、遺産分割の調整資金(代償金)が不足する懸念がありました。自宅の売却を防ぐため、長男を受取人とする生命保険を活用して代償金の原資を確保。しかし、保険金は原則受取人固有の財産となるため、長男が支払いを拒めば兄弟間のトラブルになるリスクが潜んでいました。これを防ぐため、「長男は二男へ代償金を支払う」ことを条件とする遺言書をセットで作成し、争いを未然に防ぎつつ、円満な実家相続を実現した事例です。
30代の会社員の夫が急逝し、同年代の妻と5歳の長男が相続人となった事例。当面の生活費は生命保険金でカバーできたものの、預貯金や不動産の相続手続きにおいて、未成年の子と親が共同相続人となることによる利益相反の問題が発生しました。家庭裁判所での特別代理人選任が必要となり、手続きの煩雑さや柔軟な遺産分割が困難になるという壁に直面。「全財産を妻に相続させる」という遺言書が一つあるだけで、これらの負担はすべて回避できます。若く未成年の子どもがいる家庭において、遺言書が残された家族を守る重要な備えであることを示す事例です。
60代の自営業者であるご主人からのご相談。ご夫婦はともに再婚で、前妻との子、現在の奥様との子、さらに養子縁組をした奥様の連れ子がいる複雑な家族構成でした。課題は①事業を前妻との子へ確実に承継すること②奥様と中学生の子の生活・教育費を守ること③養子の遺留分対策の3点。ご自宅兼店舗は前妻の子に所有権を承継させつつ、奥様に配偶者居住権を設定。さらに生命保険を活用して遺留分対応資金を確保し、遺言で全体を整理することで、事業承継と生活保障を見事に両立させた設計事例です。
東京都渋谷区のK様(71歳・男性)は、持病を抱える中で「自分に何かあったとき、妻が安心して暮らせるようにしておきたい」という強い思いから、遺言書作成を決意されました。長男とは長年疎遠で、相続時に思わぬ問題が発生する可能性も見据え、信頼できる長女を遺言執行者に指定。さらに、妻が万が一先に亡くなった場合に備えた「予備的遺言」も組み込み、安心の体制を整えました。渋谷区で遺言書作成をお考えの方にとって、具体的な参考事例となります。