K様の状況とご依頼の経緯
K様は、亡くなった叔母の遺言に基づき遺言執行者として手続きを進めることになりましたが、具体的な進め方が分からず困っていました。遺言執行者には、「遺言執行者就任通知」を相続人に送付し、「財産目録の作成と交付」を行う義務があります。
しかし、叔母には甥姪がたくさんいるとだけ聞いており、K様が自分で全ての相続人を特定し、通知を送り、手続きを進めていくのは非常に困難な状況でした。また、相続手続きは叔父の今後の生活資金のため、円滑に進める必要がありました。また、遺留分はないと言っても遺言内容に不満を持つ相続人がいる可能性もあったため、専門家のサポートを受けながら確実に手続きを進めたいと考え、当事務所にご相談いただきました。
当事務所の対応と工夫した点
まず、相続人の調査から着手しました。相続手続きにおいて、相続人を正確に特定することは非常に重要です。戸籍を取得し、相続人の一覧を作成しながら、11名全員の所在を確認しました。
次に、遺言執行者としての「就任通知」を弊社で作成、各相続人へ送付し、遺言に基づいて財産の分配が行われることを正式に伝えました。
さらに、財産の詳細を明確にするために「財産目録」を弊社で作成し、相続人に交付しました。財産目録には、故人の預貯金、不動産、その他の資産が詳細に記載されており、相続人全員が内容を正しく理解できるよう工夫しました。
遺言執行者としての業務には、相続財産の管理・分配、名義変更などの手続きも含まれます。相続人が多いケースでは、意見の食い違いや内容の不透明性でトラブルに発展しやすいですが、遺言の内容の説明資料を添付し、相続人の方への手続きの透明性を意識しながら進めるよう配慮しました。
結果
K様が最も懸念していた「相続人からの不満」については、適切な通知と説明により問題が発生しませんでした。相続人全員に速やかに通知を行い、必要な書類を交付したことで、スムーズに手続きを完了することができました。
特に、11名の相続人全員に対する調査と通知を迅速に行えたことで、不必要なトラブルを未然に防ぐことができました。また、財産目録の作成を丁寧に行ったことで、各相続人が相続内容に納得し、手続きが円滑に進行しました。
K様の声
「きちんと相続人へお知らせはしないとと思っていましたが、相続人を調べるのも、書類を作成するのも、自分一人では難しいと考えていました。専門家にお願いして本当に良かったです。トラブルなく手続きを終えられてホッとしています。」
遺言執行業務をお考えの方へ
遺言執行業務は、相続人が多い場合や複雑な資産が含まれる場合、個人で対応するのは非常に難しい手続きです。特に、遺言執行者としての義務を果たすためには、法律に基づいた適切な手順を踏む必要があります。
当事務所では、相続人の調査、通知書類の作成、財産目録の作成、相続財産の管理・分配など、遺言執行業務をトータルでサポートいたします。
「遺言執行者に指定されたが、何をすればよいか分からない」「相続人が多くて対応しきれない」とお悩みの方は、ぜひ当事務所にご相談ください。