顧客概要
- クライアント:T様
- 性別:男性
- 地域:東京都多摩市
- 背景:地主のご実家にて多数の不動産資産を保有。相続対策を課題として抱える。
ご依頼の経緯
T様のご実家は、先祖代々続く農家地主であり、多摩市内に多数の土地や不動産を所有していました。資産規模の大きさから、多額の相続税が発生することが見込まれ、相続に向けた事前対策が喫緊の課題となっていました。
対策の一環として、金融機関からの借入により収益不動産を新たに建設し、相続税評価額の圧縮と賃料収入による資金確保を目指す方針を立てました。しかし、土地所有者であるお父様はすでに高齢であり、今後判断能力が低下する可能性があるため、スムーズな手続きの遂行に不安を抱えていました。
建設会社からの紹介により、家族信託の対応実績が多い司法書士である当事務所にご相談いただきました。
担当司法書士のコメント
T様のご要望に応えるため、次の点を重視して家族信託を設計しました。
- 信託設定後、借入・請負契約・建設をすべて受託者名義で進めることが可能な体制を構築
- 単なる信託契約書作成にとどまらず、金融機関の融資審査基準をクリアできるよう契約内容を調整
- 建設会社、金融機関、司法書士の三者連携によりスムーズな事業推進をサポート
単に信託契約を締結するだけでは、その契約内容が金融機関の融資条件に合致せず、受託者に対して融資を実行できないケースが多く見られます。そのため、当事務所では、事前に金融機関担当者と協議を重ね、必要な契約条項や担保設定についても調整を行いました。
さらに、信託組成後も、受託者としての権限と義務を明確にし、借入実行から建設完了、さらには不動産賃貸管理に至るまで、一貫したサポートを提供しました。
お客様メッセージ
T様からは次のようなお言葉をいただきました。
「複雑な手続きでしたが、家族の財産状況の整理整頓ができ、相続対策も行うことができました。父も先祖代々の土地を手放さなくて済む見通しが立ち、ほっとしていました。
銀行との交渉や契約書作成もすべてリードしていただき、安心して手続きを任せることができました。
今後も不動産管理や相続に関してご相談させていただきたいです。」
このように、家族信託は単なる財産管理の手段にとどまらず、借入・建設・運用といった幅広い場面で活用できる有効なスキームです。特に東京都多摩市周辺で、地主様の相続対策や不動産管理にお悩みの方は、ぜひ一度専門家にご相談されることをおすすめします。