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[事業承継に関するコンサルティング]

【事業承継】親族株主間の関係性に配慮した株式承継と信託・遺言による対策の実例(栃木県宇都宮市)

S社I様

S社I様

栃木県宇都宮市の中小企業S社様(製造業)より、複雑に分散した株式の集約と承継対策についてご相談をいただきました。親族間で立場や関係性が異なる株主が多数存在する中で、株主の意向に寄り添いながら、家族信託や遺言、定款整備を組み合わせた柔軟な承継対策を提案。無理な調整ではなく、将来を見据えた方向性を共有しながら、事業承継に向けた準備を整えた事例をご紹介します。

S社I様

顧客概要

  • 法人名:S社(中小企業)
  • 担当者:I様
  • 所在地:栃木県宇都宮市
  • 業種:製造業
  • 依頼内容:株式承継支援、信託・遺言による承継設計、定款整備

ご依頼の経緯

S社様は、創業者の祖父から事業を継承し、現在は父が会長を務める老舗の製造業企業です。相続により、株式が親族10名以上に分散。伯父伯母やその子世代にも株式が移っており、従業員株主も含まれる複雑な株主構成となっていました。こうした中で株主間には思惑の違いや立場の差があり、合意形成が極めて困難な状況でした。

株式集約やガバナンスの安定化を目指していたI様は、以前の司法書士に相談したものの対応が難しいと断られ、知人から紹介を受けて弊所へご相談くださいました。I様は、専門性と柔軟な対応力を重視しておられました。

担当司法書士のコメント

親族間の株式分散と合意形成の困難さは、中小企業の事業承継において避けて通れない課題です。S社様では、現在の株式買取による集約は株価や感情的対立の面から非現実的であると判断し、将来的な承継を見据えた柔軟な法務設計が必要でした。

私たちは、まず関係者間の緊張感を和らげるために、わかりやすい提案資料の作成と、複数の選択肢を提示することから始めました。また、「相手の立場になって考える」姿勢を持ち続けながら、株主それぞれの状況に応じた対策案を考え、将来に向けた共通認識の形成を目指しました。

具体的に行ったこと

  • 現行定款および登記簿の精査、法務リスクの明確化
  • 株式集約が難しい状況を踏まえた中長期的アプローチの提案
    • 家族信託を用いた株式の管理・意思決定の一本化
    • 遺言書の整備による相続時のトラブル防止
    • 意図しない株主の出現リスクに備えた株式売渡請求制度の導入検討
  • 株主間の意向整理と合意形成支援
  • 専門的な内容をわかりやすく説明する提案資料の作成
  • 話し合いのベースとなる枠組みづくりと今後の実行計画の策定

解決の結果

  • 短期的な株式買取に依存せず、中長期的な承継計画を整備
  • 家族信託・遺言・定款整備という法務手段を組み合わせ、柔軟性と実効性を両立
  • 株主間の理解が深まり、将来の承継方針の方向性が共有された
  • 遺言・信託の選択肢を確保したことで、事業承継時の法務リスクを大幅に軽減
  • 「進むべき道筋が見えた」「専門的な内容をわかりやすく説明してくれた」「丁寧に対応してくれた」と高評価を獲得

お客様メッセージ

「親族が多くて感情も複雑に絡むなか、何から始めればいいかわかりませんでしたが、ひとつずつ選択肢を示してもらい、進むべき方向が見えてきました。専門的な内容もとても丁寧に説明してくれたので、安心して家族にも話すことができました。株主間の話し合いが進んだら、また具体的な支援をお願いしたいです。」

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